電子処方箋   導入記 (No.14)


実際にやってみると(その3)  試験環境をつくる



支払基金開発担当者からは 電子処方箋のテストは試験環境でやってほしいと告げられました。

そうですか...やっぱりそうしないといけませんか  (-_-メ)



そこで, 以前 Road24に I・Oデータ社のオンライン資格確認マシン APX-Medical と同規 I・ODATA のAPX2-W10AI3A を ヤフオクでゲットしたことをお話ししました。そのマシンを試験環境マシンとして使おうと思って 解説書に従ってオンライン資格確認の設定を試みましたが, どうしてもうまくゆきません。しばらく使っていなかったので Windows Updateとか 必須アプリのVersion Upなど 通常は配信アプリで自動更新される,Updateが適切に行われていない可能性があります。


そこで, 現在稼働中のオンライン資格確認マシン APX-Medicalのクローンをつくって, それを試験環境に変更すれば, 基本的なところは問題が無いわけですから, 不具合を突き止めることが容易になると考えました。クローンの作り方もRoad22でやった方法は危険なので, もうできません。


パソコンを使わない HDDの複製というやり方でクローン作成を試みました。

Logitec の LHR-2BDPU3ES を購入して本番運用しているマシンの HDDを1st, 2nd HDDとも複製しました。すばらしいです。まったく問題なく, 心配した 元のHDDのデータ損傷もなく, クローンが完成しました。



APX-MedicalはHDDの取り出しが容易ですから, マシンが1台でも, HDDを本番用と, 試験環境用に作成しておけば, 差し替えて使うことができます。


このクローンで 本番の資格確認もまったく問題なく稼働することを確認して, 試験環境に変更してみます。


0. 試験環境構築にあたって, ベンダーでしたら, ONSに申請が必要ですが, 医療機関で,

    すでにオンライン資格確認を稼働させているところでは,特に試験実施のための申請は必要無い

    ということです。ただし, 詳細は失念しました。ONSに問い合わせて見てください。

  1. 1.まず, オンライン資格確認マシンの”ChangeEnvironment.bat”を “右クリック>管理者で実行 “して, 試験環境に変更します。v1.0.4 (v1.4.0 ←はあやまりでした。訂正させていただきます。なお最新はv.1.05/ 2023.8.28)


  1. 2.試験環境のEdge画面を開いて(これはマシンを購入したときから DeskTopに作成されていました)

  2. 3.試験環境のEdge画面からマスターアカウントでLoginして, 試験環境用の管理者アカウントを作成します。

    (試験環境用のマスターアカウントは最初に医療機関向け等ポータルサイトに登録したときにゲットしています)

  1. 4.その管理者アカウントで再度ログインして 連携アプリの試験環境用のID,PWをゲットします。

  2. 5.Windows資格情報 ”OQS_LOGIN_KEY”の項目に上記のID, PWを登録します。

    (本番用の連携アプリ ID,PWでは連携アプリが機能しないようです)

    (OQS_CRYPT_PASS, OQS_MedicalInstitution_Code は本番用のまま変更していません)

  1. 6.タスクスケジューラで “OQS_exec_comappstart “が 実行中 であることを確認します。

  2. 7.試験環境に管理者アカウントでログインすると, 「テスト用データセットアップ」というメニューが出てきます。これは本番環境では出てきません。マイナンバーカードのテストはしませんので「テスト用データの紐つけ登録」はしません。「テスト用データの登録 (保険証データ)」を選択します。


  1. 8.電子処方箋テスト用を選択して, 模擬患者3,4(任意)を登録します。同じ模擬患者を2回登録すると, 電子処方箋登録時に 重複登録されている旨のエラーmessageが表示されますので, 再度Edge画面で登録をいったんすべて末梢して, 新たに登録します。この作業は画面の文字をクリックするだけなので手間ではありません。

  2. 9.ONSから提示された模擬患者保険情報を作成します。

    表のとおりに作成しますが, 被保険者番号は たとえば 模擬患者3 なら AAAAAAAAAAx101で

    AAAAAAAAAAを 医療機関コード 4110216565 で置き換えて,

    4110216565x101, とします。

    その他 の項目は 表の指示通りに作成します。





とりあえず, 差し障りのない “事前準備要求 XML”  EPSsiDMP01req_xxxxxxxxx.xml

を送ってみたら, 正常終了しました。 重複check XMLもOKでしたので, 試験環境は完成しました。


メデタシ, メデタシ (^.^)

かなり 時間を取られましたが, これで文句を言われず, 心おきなくテストできます。

ただし, 運用時間が限られていて, 早朝, 日曜日に使えないのは やや不便です。




前ページで ONSから確定電子処方箋のルールが3.17より変更される旨の通知を受け取ったことをお話ししましたが,  試験環境で 新ルール 確定電子処方箋にトライしてみます。





                                                                       









 

2023.11.3 更新