オンライン資格確認 導入記 (No.2)
オンライン資格確認 導入記 (No.2)
設定の概略
まず医療機関等向けポータルサイトに登録する。
これはすべての医療機関が対象になります。
顔認証端末は無償で提供されますし(機種を指定します), 資格確認端末(パソコン),それ以外の費用も補助されるので,手続きをします。
登録が完了すれば このサイトからマスタアカウント(接続試験用, 本番用)を downloadできます。
数日後に郵便で認証局の電子証明書(有料)をdownloadするためのパスワードが送られてきますので, これもゲットしておきます。
ベンダー向けONS サイト
実にわかりにくい作りになっています。自分の欲しい情報がどこにあるのか, わかりにくいですが, 探すしかありません。 前のページでお話ししましたように, ベンダー向けONSに登録されたので, いろいろな情報を得ることができました。もし自力でセットアップを目指すなら, このサイトに登録されることは必須でしょう。
通信専用端末
IO・data の専用端末:APX-MEDICAL/QC を購入しました。RAIDになっているのが売りのようですが, 最近のパソコンはハードディスクでなくSSDになっていますから,RAIDでなくても壊れにくいと思いますが。
他のメーカーの端末は知りませんが, ベンダー経由で購入することが多いと思われますので,個人購入はいやがられるかもしれません。IO・dataさんは親切に対応してくれました。簡易カードリーダーが同梱されていました。TESTに使えるそうです。
光回線
もともとNTT西日本の光回線でオンライン請求をしていました。これはルーターなど使わず, インターネットのEthernetケーブルを引き抜いてIPv6-VPN接続していました。順調なら月に10分程度の使用です。そこに通信専用端末のEthernetを繋いで, オンライン資格確認のTESTをしています。とりあえず, 最低限の資格確認はできることを確認しました。これは本来常時接続ですから, 他のインターネット利用と平行利用するためには “業務用の”ルーターで通信を振り分けないといけないわけです。NTTはアライドテレシス,とかヤマハをスターターキットとして使っているようです。NTTの人のお勧めの ヤマハのRTX830をさっそく,購入しましたが, 通常のルーターと同じようにGUIでの操作はできますが, IPv6-VPNなどの回線を振り分けるには, スクリプトのような記述が必要で, 使いこなせていません。通常のインターネットと同一光回線でオンライン資格確認を運用し, それとLANでつながる格好で電子カルテ・レセコンを運用することにやや不安を感じています。いっそ, もう1回線,光回線を増設して, インターネットと切り離して,オンライン資格確認と電子カルテ,レセコン専用とすれば,安心かなと考えています。そのためには毎月4500円は高くはないように思います。せっかくRTX830を買ったのですが...
このオンライン資格確認システム導入をNTTに依頼すると,”スターターキット”と称して,30万円くらいの価格で回線のセットアップと専用端末(レノボらしい),ルーター設定をやってくれるらしい, おそらく, 顔認証機器と通信端末を接続して最低限の運用は保証してくれると思います(その後 毎月2000円の保守料を徴収するそうです)。ただしこの最低限の使用感は決して快適なものではありません(NTTが悪いのではなくて, そういうシステムです)。
顔認証カードリーダー
これは富士通の製品を申し込みました。パナソニックのものが,スリムで場所を取らない印象でしたが,倒れる危険があるかな? と思って安定の良さそうな富士通のものにしました。未到着。
これから目指すこと
毎回 氏名, 生年月日, 保険証番号をEdge画面にキーボード入力して,有効を確認するのはかなり”余計な手間”です。想像しただけでもちょっとうんざりです。それをレセコンと連携させてレセコンの画面からボタン一つで迅速に行うには, レセコン業者の”システム改修”が必要なのです。具体的には連携アプリ,とかWeb-APIを使ってXML形式で記述されている情報をレセコンとの間でやりとりしないといけないわけです。
FilemakerはXMLデータを扱うことができますから, 連携アプリケーションを介してサーバーとのやりとりで共有フォルダに格納された保険証のXMLデータを読み込む, 送り出す,ことが出きればいいわけです。Web APIを自在に操れば,もっと使い勝手のいいシステムになるのでしょうが...
このあたりで格闘しています。
オルカ自力導入ユーザーはまだ, 親方”日医”が付いていますから, まだ安心なところがあります。
Edge画面でオンライン資格確認に成功
2021.4.25の時点で,
Edgeで 支払基金の保険証サーバーに本番接続して, Edge画面で資格確認をするところまではできました。
私は おもにMacでFilemakerの電子カルテ・レセコンを運用してきたので,Windowsの操作は不慣れです。
それでも, 基金開発部の作成した,種々の
ベンダー向け“セットアップ手順書”は懇切丁寧に作られており, 素人にもわかりやすく出来ています。
現時点でとりあえず, 最低限のオンライン資格確認システムは導入できました。というところです。
ただ Card Readerはまだ届いていませんので, そこは未完成です。
しかし, レセコンを操作しながら,この画面でオンライン資格確認を同時に運用するのは あまりに煩雑過ぎて, やれません。後述するような連携アプリケーションの実装が必須です。