オンライン資格確認 導入記 (No.16)              2021.11.8 更新

                                                                      

その後 3:   2021.9月からレセプトに追加記載を求められる(推奨される)項目 

                                        

2020.7月発行の「レセプト電算処理システム・電子レセプト作成手引き」

https://www.ssk.or.jp/seikyushiharai/rezept/iryokikan/iryokikan_02.files/jiki_i01.pdf


には 2021.9月以降 SN, JD, MF の項目記載が求められる旨の記載があります。

厚生労働省の思惑としては, オンライン資格確認を2021.4月から始めるとして, 十分な余裕を持って2021.9月としたのでしょうが, オンライン資格確認が2021.10月に延期になりましたので, 医療機関としては余裕のない日程です。


SN: 資格確認レコード



“令和3年9月診療分以降で次の枝番のオ(被保険者証等において枝番が記載されていない場合)に該当する場合は、資格確認レコードの記録を省略して差し支えありません。”

保険証に記載があるなら, 必ず記載するように, と読めます。

保険者番号, 被保険者記号・番号は “審査支払機関に一次請求する場合は記録を省略します。”

枝番は “負担者種別が“1”の場合、記録します。”

オンライン請求するときは 保険者番号などは記載せず, 枝番だけ記載するようです。

SNの次の数字ですが(別表28), 公費を使っている場合の2〜5の区別がよく分かりません。



支払基金に問い合わせたら, 別表21と同じだというのです。(これは誤り)

1は医保単独, (これはOKでした)

5は公費単独(6との違いが分かりませんが)

2は医保+1種公費(2,3の違いが分かりませんが,2でいいそうです)

実際に上記の記載方法で2021.9月分をオンライン請求をしたら,受付不能で戻されました。今回は SN,JD,MFなしで提出しました。

現在 再度問い合わせています。

**最近 支払基金システム開発部から回答をいただきました。JDの項目のあとに記載しています。


確認区分コードは通常01ですが返戻のときはそれ以外の数字になっています。



“ 電子資格確認を行った場合は、資格確認時にオンライン資格確認等システムから通知した枝番を記録します。”

(↓枝番記載の説明)

https://www.kokuhoren-chiba.or.jp/medical/pdf/description-medical-edaban_20210205.pdf  


さらにオンライン資格確認のデータを優先しろ,ということのようです。

“履歴請求データについては、審査支払機関で記録されたままとします。”

返戻があるときには, SNが完成された形で返却される, それをつけて再請求するということでしょうか。

SNはオンライン資格確認システムのデータだということで, HOとは区別しているのでしょう。



JD: 受診日等レコード




“令和3年9月診療分以降は記録を任意とします。ただし、記録されていない場合は、審査支払機関において行う資格確認により、月の途中での資格喪失が確認されたレセプトに係るレセプト振替及び分割の対象外とします。”

これは, 月の途中で保険が変更になったレセプトを審査機関(社保/国保)に分割して仕分け請求します, と理解できます。

”2”をわざわざ記載する意味はわかりません。

同日再診があっても”1”になる (受診回数ではない) と解釈できますから, 初診と再診の受診日に”1”を記載することになると思われます。 合計日数を記載する場所はありません。


SN と JDの記載例

支払基金システム部から情報を得ました。とくに医保と公費併用の場合の記載方法は「電算レセプト作成の手引き2020」にも解説がありません, JDを保険ごとに記載するというのは予想外の内容です。前もってレセプトベンダーには通知があったのでしょうか... ?


医保単独の場合, 以下2項目記載

SN ...医保 負担者種別: 1

JD ...医保 負担者種別: 1


医保と公費の場合, 3項目記載

SN...医保  負担者種別: 1  (公費分には SN 記載なし)

JD...医保  負担者種別: 1

JD...公費  負担者種別: 2  (公費の種類は問わないようです)


公費単独の場合 1項目記載

JD...公費  負担者種別: 2  (公費の種類は問わないようです)


公費と公費の場合 (このような事例は未だに経験が無いのですが) 2項目記載

JD... 公費  負担者種別: 2

JD... 公費  負担者種別: 3


とりあえず, 下記の記載ルールで試験的に10月診療分のレセプトを作成して確認試験をやってみましたら, エラーなく通過しました。

もっとも, 先月も 上記の誤った理解の上で作成した9月分の試験レセプトを月末以前に 確認試験してみましたが, なにもエラーは出ませんでした。本番になってエラー噴出で慌てました。今回も本番を終えるまでは疑心暗鬼です。

上記の記載方法で 本番画面で 10月分をオンライン請求して エラーは出ませんでした。(2021.11.8)


MF: 窓口負担額レコード



これは, 当院のような低額医療をやっているところは, 関係ないでしょうが, 生物製剤を使うようになると,これは関連する受診者も出てくるでしょうね。