Filemakerでレセコンと電子カルテを自作しよう

 

電子レセプト作成に関する保険上のルール等は下記のサイトから情報を得ることができます。


1. 電子レセプト作成手引き書

電子レセプトに関する情報は 社会保険診療報酬支払基金のHPの
http://www.ssk.or.jp/   のなかの

http://www.iryohoken.go.jp/shinryohoshu/receMenu/      に情報がありますが,

具体的な電子レセプト作成に関しては

電子レセプトの作成手引き(平成28年7月版)(PDF:1,465KB)

から "作成手引き書"をdownloadします。実際 この"レセプト作成手引き"は実にわかりやすくできています。


2. 記録条件仕様書のdownload

基礎となる 正式な仕様書は,社会保険診療報酬支払基金のHPでなく,
マスターコードを公開している厚労省(と思われる)HPから
http://www.iryohoken.go.jp/shinryohoshu/file/spec/26bt1_1_kiroku.pdf

資料をdownloadします。これは随時更新されるものと思います。


3. 各種マスターコードのdownload

医薬品, 病名, 診療行為, 修飾語などのマスターは 上記"診療報酬情報提供サービス"

http://www.iryohoken.go.jp/shinryohoshu/downloadMenu/

電子レセプトの実際


電子レセプトは 単純にtext データを規則順に記載することで作成できます。

各行の先頭に 識別情報として2バイトの英数字を書きます。

IR: 医療機関情報レコード

RE:レセプト共通レコード

HO:保険者レコード

KO:公費レコード

KH: 国保連固有情報の場合に記録

SY:傷病名を記録

SI:診療行為を記録

IY: 医薬品を記録

TO:特定器材を記録

CO:コメントを記録

NI:日計表レコード 摘要情報の日毎の回数を記録

SJ: 症状詳記レコード 症状詳記を記録

GO: 医療機関単位データの最後に記録必須


以下 各項目を解説します。


IR: 医療機関情報レコード

この記載の順序, 文字数, 半角/全角 などの指定は上記"記録条件仕様書"p6に記載されてい ます。

IR,1,31,1,0218824,,グーグル医院,42110,00,0888(20)1290

IR: 医科レセプト

1: 社保  (国保 :2)

31: 県番号( 鳥取県 31)

1: 点数表コード(1 = 医科)

0218824:  医療機関番号

,, : 診療科コード(旧総合病院以外の場合、何も記録しません)
グーグル医院: 名称

42110:  請求月 (平成=4, 21.10月なら 42110)

00:  マルチボリーム識別情報 : 00 (電子媒体が1枚の場合、「,00,」を 記録します)
0888(20)1290: TEL番号

社保1/国保2, 県番号 などの具体的表示は 上記"記録条件仕様書"のp30以降の"別表"に載っています。


RE:レセプト共通レコード

"記録条件仕様書"p7  以降に記載されています。

RE,1,1112,42109,成○ 美○,2,3540514,,,,,,, 83369,,,,,,,,,,,,

1: レセプト順序番号,

1112: 保険種 別, 1112は医保単独 本人

これは "仕様書"p34の別表に記載があります。医保単独(本人, 家族, 未就学小児...) 公費併用 など細かく分類されています。

42109: 平成21.09月診療分,

成○ 美○:氏名, 氏と名の間は空白を挿入すること, すべて全角文字なら20字で, すべて半角なら40字で記載, 全角と半角の混在はエラーとなる。以下 同様な規定が多い。漢字で40バイトは, 全角20字ということ。

2: 女 (男1/女2),

3540514: S54.05.14生 (明治1, 大正2, 昭和3, 平成4)

,,,,,,, ここには 給付割合(国保), 入院年月日,病棟区分,一部負担金,レセプト特記事項, 病床数 などが記載されるところになっているが, いずれにも該当しないのでデータなしとしている。

83369: カルテ番号

,,,,,,,,,,,, ここには割引点数単価, 予備....などが記載されるところだがデータなし


HO : 保険情報

"記録条件仕様書"p10に記載されています。

HO, 4124,茨ゑ○よ,71,1,1098,,,,,,,,,

4124: 保険者番号,

(8桁以内で設定された保険者番号につい ては、右づめに記録し残りは“スペース” を記録する。 )

茨ゑ○よ: 記号,

71: 番号,

1: 診療実日数,

1098: 点数,

,,,,,,,,, ここには食事療養, 職務上の理由, 負担金額など...


KO : 公費情報

"記録条件仕様書"p12に記載されています。

KO,85310027,3502999,,1,858,530,,,,,

85310027:公費負担者番号,

3502999: 公費受給者番号,

,, 任意給付区分(国保)

1: 実日数,

858:点数,

530: 患者負担額

,,,,, 外来一部負担金 入院一部負担金 食事療法 など データなし

第二公費があれば続けて記載する。


SY : 傷病名

"記録条件仕様書"p13に記載されています。

SY,8798022,4210927,1,20571053,,01,

8798022:病名コード(これは病名マスターから該当するものを当てる この場合は 擦過傷),

4210927: 開始日(平成21.09.27),

1: 継続 (継続1/治癒2/死亡3/中止4),

20571053: 修飾語コード,(これは修飾語マスターから該当するものを当てる, 4ケタの数字でひとつの修飾語を表す, 連続して表記する。この場合は 両側 上肢)

,, ここには未登録病名 (例えば 蜂窩織炎 ,その場合 病名コードは 0000999 となる)

01: 主病 (主傷病の場合は 01 それでなければ データなし,

最後にコメントがあれば記載

以上の文を病名の数だけ並列記載する


SI :診療行為, (検査も含む)

"記録条件仕様書"p14に記載されています。

SI,11,1,111000110,,,,,,,,,
SI,,1,111012470,,,,,,,,,
SI,,1,111012370,,323,1,,,,,,

11: 診療識別コード(別表20参照, いわゆる紙レセの診療区分, 11は 初診, それに加算があるときは次行に記載 , ここでは 初診 + 夜間早朝加算 + 電子化加算, 加算の行では 診療識別コードは省略)

1: 負担区分 (別表21参照, 医保単独なら1, 医保+第一公費なら2, 医保+第一公費+第二公費なら4, 公費単独5 などで文字が指定される, たいていは これで十分です。)

111000110: 行為コード(マスターから該当するものを当てる この場合は 初診, 夜間早朝加算 111012470+ 電子化加算111012370)

,, 数量データ(きざみ値), (単位も自動的に付与されます。手引きに詳解があります)

きざみ値 .... 聞き慣れない言葉ですが, 重要です。

例えば, ここは 特異的IgE検査 10種類(きざみ値 10) なら , 特異的 IgE検査のマスターコード160056110 のレコード内に 属性として(きざみ値計算識別値 = 1となっておれば), 単位="種類"と 記載されていますの, 自動的にその単位が "審査側のコンピュータ"で付与されます。

( 例: SI,60,1,160056110,10,1100,1,,,,,, ->「特異的IgE 10種類 1100× 1」)

マスターのきざみ値識別値 = 1なら 数量データ(きざみ値)は 省略できません。例: マスイ時間, 重複手術(指の手術), 輸血量, etc)

なお, マスターコード内の"きざみ値計算識別値"が「0」の診療行為コードについては、数量データを記録しません。初診 の"きざみ値計算識別値"は「0」です。

323: 点数。 加算がある場合, とか, 包括検査では 一連の SI 行の最後に合算して記載します。

1: 回数 , たいていは1です。 上記の例のように, 加算がある場合, とか, 包括検査では 一連の SI 行の最後に合算して記載します。また 複数回の受診で同じ行為は, 合計してここに記載します。

SI,40,2,140000610,,45,2,,,,,, (創傷処置1, 45点 x 2 回)


IY :医薬品

"記録条件仕様書"p16に記載されています。

IY,21,1,610411058,3,21,5,,,,,, (フロモックス錠[100] 3T , 21点 x 5日)

21: 診療識別コード (別表20参照, ここでは 21: 院内処方 内服)

1: 負担区分 (上記 SI に同じ)

610411058: 医薬品コード (マスターから該当するものを選択 ここではフロモックス錠)

3: 使用量 (内服なら 1日量, 外用剤なら 総量)

21: 点数 (内服なら1日の点数, 外用なら 総点数)

5: 回数(日数): 内服なら 日数, 外用剤は 1

包括して処方するときは 1日の合計点数を最後の行に記載, 診療識別コードは最初の行にのみ記載, 例えば

IY,21,1,612320183,3,,,,,,,, (タガメット錠200, 3T)

IY,,1,611140694,3,,,,,,,, (ロキソニン錠 60, 3T)

IY,,1,611240263,3,17,14,,,,,, (ムスカルムD錠100, 3T, 合計17点 x 14日)

外用剤の場合は

IY,23,1,662640580,50,134,1,,,,,, (マイザー軟膏[0.05%] 50g, 134点 x 1)

続いて 処方量, 調剤料などを 記載します。(院内処方)

SI,23,1,120001010,,6,1,,,,,, 調剤料(外用薬)6点 x 1

SI,25,1,120001210,,42,1,,,,,, 処方料(その他)42点 x 1

院外処方なら 薬剤 (IY)の行は記載しません(紙カルテと同じ)。処方箋料を算定します。

例えば

SI,80,2,120002910,,,,,,,,, 処方せん料(その他) 

SI,,2,120002470,,71,1,,,,,, 処方せん料 乳幼児加算 71 点 x 1

医療行為の材料に使われた医薬品はSIのあとに連続して記載されます。例えば

SI,40,1,140000710,,55,1,,,,,,

IY,,1,662630014,3,5,1,,,,,,


TO:特定器材

"記録条件仕様書"p18-20に記載されています。

TO,,1,777770000,1,80,1,006,800,皮膚欠損被覆材:ビューゲルM,ビューゲ ルM(10x10),,,,,,

,, : 診療識別コード(別表20参照)通常は診療行為の材料なので, SIの次行に記すため, ここは略すことが多いが, Topに配置したときは 記載する。

1: 負担区分 (別表21参照)

777770000: 特定器材コード(マスターより選択), このコードは未コード化材料です。

1: 使用量

80: 点数

1: 回数
006:
単位コード(別表22) ここでは "枚"
800:
単価(円), 県ごとに相場があるようで, 基金から, だいたいの値段を指定してきます。仕入れ値より安くする必要はありません。

皮膚欠損被覆材:ビューゲルM : 特定器材名称, 40バイト というのは 漢字(全角)なら20文字以内で記載します。漢字という指定なら, 半角文字は使用できません。

ビューゲルM(10x10): 商品名及び規格又はサイズ

,,,,,, : コメント


CO: コメント
"記録条件仕様書"p20に記載されています。

CO,,1,810000001,皮膚欠損被覆材:真皮に至る創傷用

コメント行を記載する位置は自由です。行為の前でも後でも, 審査側, 保険者に理解できればいい, と考えられます。

,, : 診療識別コード(別表20参照)一連の行為の最初に記載するなら,省略できません。

1: 負担区分 (別表21参照)

810000001: コメントコード(マスターより選択), 多くのコメントコードがあります。

皮膚欠損被覆材:真皮に至る創傷用: 文字データ, この部分は種々の様式があります。診療行為によっては 必ず記載を求められるコメントもあります(熱傷開始日, 手術実施日 など)。

その他

CO,31,2,810000001,破傷風予防のため投与した

GO: 点数合計

"記録条件仕様書"p25に記載されています。

GO,2,1956,99

2: レセプト件数,

1956: 総合点数,

99: 最終ボリュームの場合は“99”を記録する。(診療所は 99)


SJ : 症状詳記

"記録条件仕様書"p21に記載されています。

詳記(説明)が必要なときはその前後に下記のような行を追加します。

SJ,03,以前よりたびたび両足の陥入爪を繰り返していたが, 七日前より両足1趾の陥入爪で痛みが激し歩行困難となり, 患部は足背まで腫脹発赤がおよび, 片足ずつの手術が不能と判断し, 入院のうえ両足の病変を同時に手術しまし た

SJ の次 01..臨床症状, 02..診察/検査所見, 03..行為理由, 04..行為の経過, 05/06..100万点以上, 07..その他

SJ,03, の次に"本文=全角文字1200字以内

"手引き書"には多様な事例が詳記されていますので, かなり参考になります。

付録: 電子レセプトサンプル